読めないニックネーム(再開版)

世の中の不正に憤る私が、善良かもしれない皆様に、有益な情報をお届けします。単に自分が備忘録代わりに使う場合も御座いますが、何卒、ご容赦下さいませ。閲覧多謝。https://twitter.com/kitsuchitsuchi

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世界は操作術で動く。人間は自動的に動くのでそのシステムを知れば操れる。ロバート・B・チャルディーニ『影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか』誠信書房 

 文明が進化するにつれ、人は「考えないで」判断することが増えていくので、「考えないで」判断する仕組みがわかれば、人を「動かせる(操れる)」のです。
 
一章の見出しが本書の核心です。
 “文明が進歩するということは、考えなくても出来ることが増えていくことを意味する。”
――アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド (Alfred North Whitehead)

ウィキによると
ホワイトヘッド “ケンブリッジ・プラトニズムの流れも汲み、しばしばプラトン主義も重視した。「西洋の全ての哲学はプラトン哲学への脚注に過ぎない」という「過程と実在」におけるくだりは有名”
 ※プラトン主義=肉体は卑しい+観念支配+奴隷肯定+戦争(虐殺)肯定+(哲)学者が支配すべき。
 プラトンはソクラテスというキャラを作って「フィクションという形で秘法を暴露」した疑惑がある人で、プラトンの弟子のアリストテレスはアレキサンダーの先生です。支配者の影に(哲)学者あり。

"
The safest general characterization of the European philosophical tradition is that it consists of a series of footnotes to Plato. "Process and Reality: An Essay in Cosmology (1929)
Alfred North Whitehead
http://en.wikiquote.org/wiki/Alfred_North_Whitehead#Process_and_Reality:_An_Essay_in_Cosmology_.281929.29

第1章 影響力の武器

・全然売れなかった宝石を半額にするつもりが間違って2倍の値段をつけてしまったところ、不思議なことに数日の間にすべて売り切れたのは、
カチッ・サー(カチッとボタンを押す=条件達成、とサーっと自動的にテープが回ってプログラムされた行動が現われる)の条件を満たしたから。
人間含め様々な種の動物に、何らかの要因が引き金となって本能的に発生する固定的行動パターンがあり、
「高価なもの=良いもの」という価値判断(特に判断基準がほとんどない場合)が前述の値段を上げたら売れた要因。

・何か頼みごとをするときには理由を添えた方が通り易くなります。それがたとえ余りにも当たり前だったり、多少おかしくても。「急いでいるので~」「~だけなんですけど」
など観察すればすぐにわかることを理由にしても(言わなければ判らないほどではないことがらでも)要求が通り易くなります。コピー機の前に並んでいるのだからコピーを取るためなのは当たり前なのに、コピーを取りたい「ので」と言うと要求が通りやすくなるのです!
恐らく、「理由がある=緊急性がある」という太古からの刷り込みがあるのでしょう。

てっとり早い方法に賭ける
・過去の経験の蓄積に基づいた本能的判断に従うのは、通常は合理的で効率的。
経験による改善。何世代もの経験を蓄積すれば改善の度合いは大きいだろう(保守の根拠。革新とのバランスが大事)。何でもかんでも検討し尽くす時間とエネルギーを節約でき、しかもそうすることで大抵は上手くいくから。人間は思った以上に無意識的で自動的。

利益を得るのは誰?
・人間の自動的な行動パターンを知っていて利用する者は、さまざまな影響力の武器を使って利益を得ます。本書では防衛策もちゃんと記述しており、具体例も大変多くしているので、そこから実用と理論を繋ぐものを学び、自分の生活で実感することで身につけられます。

柔道
・影響力の武器を利用する人は自分の力をほとんど使わずに心理操作し、被害者に意図を悟せず、自分で選択したと錯覚させてきます。

・コントラストの原理。二番目に提示されるものは最初に提示されるものとかなり違っているなら、実際以上に違いが大きいと錯覚しまう。情報の提示の順番は極めて重要なのです。二番目(本命)の価値を大きく(魅力的)みせたいなら、一番眼は大した価値でない(魅力なし)もの(相手が価値がないとみなすもの)をみせましょう。本命の数字を大きくみせたいなら、最初は小さな数字をみせましょう。ただし、余りにもおかしな数字や異様すぎるものは駄目で、ちゃんと比較の基準があるものでないと駄目です。宝石を売りたいのに高価な魚を見せてはいけません(場合によりますが)。
値切りの技術として、はじめはわざと低い金額を提示する(売り手なら高く提示する)のはコントラストの原則=人間の知覚は相対性から逃げられない、ことを利用しているのです。

・洋品店では高いスーツを買わせた後でセーターや小物類を見せる。自動車屋は高い車を客が買った後でオプションを売る。相対的に安く見えるし、金を出す抵抗感を薄めさせる。高い買い物をするときこそ節約を心掛けないと、日ごろの少額の節約がパーになってしまいますから注意して下さい。

・不動産のセールスマンは最初に高い価格をつけたボロ屋(高いうえに価値が低い)を見せておいてから本当に売りたい物件を安くて価値が高く見せる。

まとめ 防衛策 設問 などより深く理解する助けがある本は割と珍しいと感じました

第2章 返報性――昔からある「ギブ・アンド・テーク」だが……

・返報性のルール=他人がこちらに何らかの恩恵を施したら、似たような形でそのお返しをしなくてはならない=お返しをせよ。返報性のルールは人間社会の文化に広く浸透していているのは、まずは自分が先に相手に自分の資源を与えても相手がお返しせずに貰ってそのまま去る(持ち逃げ)ことを防げるから。借りをかえすことは、目先の自己利益すら越え得る。

返報性のルールはどのように働くか
・返報性のルールは、頼まれてもいないことを一方的にしても機能してしまうので、悪用されやすいのです。なにせ、お返しをしないことに嫌悪感を感じる人は多く、恩知らずだと思われたくないし、相手が与えてくれたものを断ることに強い抵抗が働くからです。


返報性のルールの威力
・返報性のルールは好意度とは無関係に威力を発揮し、相手に借りがあるという気持ちがなければまず断るような要請でさせ受け入れさせてしまいます。「恩人から乞食に変貌する方略」として、花や聖典を配ることで寄付金を得やすくする宗教団体の実例が挙げられています(近くのゴミ箱に捨てられるだろうから回収する人を抜かりなく用意)。

・調査用紙を渡すにも、返送後に謝礼を渡すよりも、あらかじめ(大したことないものでも)何かを添えて渡すだけで回収率が驚くほど高くなります。

・I give(あげる)の未来形をI take(もらう)と答えた小学生は文法的には間違っているが、社会的には正しいのです。

・政治の世界における返報性のルールは極めてよく悪用され、賄賂は永遠になくなりません。

無料(とはいえない)試供品
・試供品や試食を提供すると買わないと悪いなとより強く思ってしまう。使われなかったものは勿論再利用。

・戦場で捕まりそうになったり殺されそうになったら相手に何かあげましょう。あげる用のものを持っておきましょう。

返報性のルールのために、知らぬ間に恩義を感じてしまう

・返報性のルールによる恩義は、頼んでしてもらった訳ではない行為に対しても発生してしまいます。
頼みもしないのに勝手に親切を施しても、恩義に報いる義務感を感じさせることができます。
返報性のルールは、人が何かを失う恐れを感じることなしに互いに助け合う人間関係を「最初に始めることができるようにして、そうした関係の発展形が社会システムです。「自分から先に」が大事です。要は相手が何もお返しせずに立ち去ってしまうとまる損してしまうのを防ぐシステムで、与える義務、受取る義務、お返しをする義務の三点セットで機能します。


返報性のルールは、不公平な交換を引き起こす
・恩義を受けたままだと不快感が持続しますし、お返しをしないと道徳的に糾弾されますから、どうみても釣り合わない交換関係が成立することがあり、意図的にさせることができます。しかも、返報性のルールでは行為の受け手は似た種類の行為でお返しをしないといけないので、搾取者=仕掛ける側は恩を返してもらうための行為の性質を選択でき、主導権を握れます。

・面白いことに、「一方的に与えるだけで、お返しを受取らない人も嫌われる」傾向がありますから、「お返しはほんの少しでも頂くべきであり、それにより相手の精神的重圧が解消」します。

譲り合い
・返報性は、譲歩してくれた相手には自分も譲歩する義務があると思わせます。譲歩に対しては譲歩でお返しをすることは、妥協を促して共通目標に向かって集団が働きやすくします。また、最初に自分から犠牲を払うこともまた集団の利益となります。

拒否させた後に譲歩する
・「拒否したら譲歩」テクニック=ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック)
=最初に大きな要求を出して相手に拒否させた後、譲歩する形で(コントラストの原理によりものすごく譲歩したように思える)それより小さい本命の要求(相対的に大したことないように見える)を出し、相手も譲歩して承諾するよう促す技術。
ただし、最初に出した要求が大きすぎると、誠実な交渉の意思がない、馬鹿にしていると判断されて逆効果ですからご注意を。

・販売員がその家を訪問することを「勧めた」知人の名前をあげると、販売の成功率がぐっと上昇します。そして販売自体には失敗しても、「私どもが提供いたしますものを利用していただけそうな方を、どなたか紹介していただけないでしょうか。そのような方を御存じでしたら、お名前を教えていただきたいのです」と聞けば、「買うことを断ったのだから譲歩して名前くらいなら教えていいかな」(譲歩に対する返報の義務)と感じ答えてくれ易いのです。

譲歩のお返し、知覚のコントラスト、そしてウォーターゲート事件の怪
・「拒否したら譲歩」は返報性のルールと知覚のコントラストの原理の合わせ技は、コントラストによりものすごく譲歩したと錯覚させることができるので、非常に強力。

承諾するも地獄、断るも地獄
・「拒否したら譲歩」法を使っても、相手の心にはマイナス印象が残りにくいです(以外ですね)。要求は高いものから小さいものへと順番をきちんと踏んで実践している一例が「高い商品から勧める店」です。

わたしの血をどうぞ。また必要でしたら、お電話ください
・「拒否したら譲歩」法を使った場合の方がそうでない場合に比べ、相手に好印象を残しやすいらしい(影響力の武器を読んだ人は悪い印象を抱くかも。引っかけられたと感じた人自体が少なかったのかも。自分なら最初から拒否するだろうから)。


うま味のある、秘密の効果
・「拒否したら譲歩」法を使われた人は、最終的に相手を譲歩「させて」「自分で選んだ」(と錯覚した)上で交渉を終えるので、責任感と満足感を抱きやすい。

防衛法
・返報性のルールを無視すると、自分の公正感や義務感を傷つけることになります。本当の敵は要請者ではなくルールそのものです。
ルールを退ける
・世の中には善意で動いている人の方が多い(だから返報性のルールが上手くいく)ので、要請者の最初の好意や犠牲の申し出を常に断る方法はよくないです。なので、相手の申し出はありがたく受け入れておき、もし後になってその行為がより大きなお返しを要求するための策略や偽善だと判明したら、そのときにそれなりの対応をすればよいのです(受け取った時点で保険をかけておきましょう)。

敵をいぶり出す
・まずは相手を泳がせておいて真偽の判断は保留しておいて、セールスの戦術に過ぎないと判ったら、その偽りの好意に好意で返す必要はありません。「影響力の武器って面白いですよね~」って言ったらどうかな。

第3章 コミットメントと一貫性――心に住む小鬼
最後に断るよりも最初から断る方が簡単だ
――レオナルド・ダ・ヴィンチ“

”ネズミさん‏@Nezmi_san·5月22日
彼ら支配層は「無駄食い」を常に考えている。彼らにとって利用価値のある人間とは、この時代で何なのか?将来どうしたいのか?である。因みにニューエージが「別の意味」で支持する「進化論」のダーウィンですら 「あらゆる生物の中で、進化論に一番あてはまらないのは人間だ」と。”
https://twitter.com/Nezmi_san/status/469580496859443200

コミットメント(公言。立場を明確化)させれば価値にして勝ち。
言質を取る=後で証拠となるような言葉を相手から引き出すことができたら勝ち。

コミットメント【commitment】
①約束。誓約。公約。確約。公式宣言
②関わること。関係。関与。介入。
・「一回決めたことだから~」「言ったからには~」「ここまで費用をかけたのだから~」
と「前の決定を正当化し貫徹するように行動してしまう、しないといけないと思い込んで自分を騙してしまう」。
人は一度何らかの決定を下したりある立場を取ったり(とりわけ公式に宣言)すると、そのコミットメントと一貫した行動を取るように個人的にも対人的にも圧力がかかります。一貫性があることは望ましいとされているからです。その一貫性が明らかに自分に害をなす場合でも機能してしまい、自分は正しいのだと思い込んでしまいます。自分が賭けた馬の勝率は妄想の中では上がるのです。

一貫性のテープが回る
・人は一貫性を保とうとする傾向によって、しばしば自分に不利益な行動を起こすのは、多くの場合、つまり日常生活においては一貫していることは大抵の場合は利益が得られるので望ましい性格特性だからです。

一貫性を保つことの便利さ
・人は一貫性を保つ=習慣を繰り返すことで、日々の多くの問題に精神的労力を割くことなく対処することができ、難事に労力をつぎ込めるようになれるので、自動的に一貫性を保持せよという命令が下ります。
ジョシュア・レイノルズ卿
「考えるという本当の労働を避けるために、人はどんな手段にも訴える」

一貫性にしがみつくことの愚かさ

・人は、自分で考えて間違った結論を出してしまうことを避けるために一貫性に頼ります。安心できるからです。理性で反論しようが安心には勝てません。思考から退避するために今まで通り行うのです。

探す人と隠す人

・ある玩具メーカーが、一番おもちゃが売れるクリスマスに続く2ヶ月は売り上げが減少してしまう現象を回避するため、以下のような方略をとりました。
クリスマス前に、ある特別なおもちゃ(ダミー)の魅力的な宣伝をテレビで流す。
→子供たちはクリスマスプレゼントにそれを「買ってもらう約束」を親に取り付けさせる(ことで守らなくちゃと親に思わせる)。
→メーカーはそのおもちゃを店には少ししか卸さない(おもちゃに限らず今でも行われております。売り惜しみで価格つり上げ)
→大半の親はそのおもちゃを買えず、代わりに別のおもちゃ(本命)を買う(メーカーはあらかじめ代用品を十分に店に卸しておく)。「あとできっと買ってあげるから」と言わせれば完璧。
→クリスマスが終わったら、また特別なおもちゃのコマーシャルを流すことで、子供が親に再びねだる。
→親は「一度約束した手前、断り切れず」しぶしぶそのおもちゃを店に買いに行く。
サンタクロースという偶像のお陰で大儲け。

コミットメントが鍵
・人はコミットメント(立場を明確にする、公言する)することで、「自動的によく考えもせずに」一貫性の原理が発動。
「契約書の前に座らせなさい。お客にOKと書かせなさい。前金を払わせなさい。お客を操り、契約を支配しなさい。価格が良ければ今すぐ買い気があるかどうか答えさせなさい。態度を明確にさせなさい」

・アメリカ兵が中国軍の捕虜になったさいに、名前と階級と認識番号以外は何も話し手はいけないと訓練されていたにもかかわらず、中国軍は肉体的な暴力をほとんど使わずに、捕虜たちから軍事情報を聞き出し、捕虜同士を密告させ、公然と母国を非難させることができたのは、コミットメントを一貫させる圧力と、フット・イン・ザ・ドア・テクニック(小さな要請から始めて、関連する大きな要請を最終的に承諾させる。小さな切っ掛け、大きな結果)を巧みに利用したからです。
捕虜たちは「非常に穏やかな」反アメリカ的または共産主義的な意見
(「アメリカは完全ではない」「共産主義の国では失業は問題にならない」)
を書くように求めることで、ハードルをわざと低くした要求を承諾させます。
そして、これよりももっと本質的なハードルが高い要請に移行していきます。
アメリカの問題点のリストを作り、そこにサインをさせられます。
そして、捕虜仲間との討論会をさせその場でそのリストを読みあげ(音読)させます。「結局、これは君が本当に信じていることではないのか」と。
更にその後、自分の書いたリストを更に増やし、それらの問題点をもっと詳しく議論した文を書くように要求します。
反米ラジオ放送で捕虜の名前とエッセイを公表することで、捕虜は自分が協力者になったと悟り、その協力者であるという一貫性を保つように自己イメージを変えさせてしまい、観念の世界に閉じ込めて自縄自縛させるわけです。協力してくれたことを大々的に称賛したりすれば、暗黙のお返しを求める返報性の罠にもはめることができて実にえげつない手法です。そしていつのまにか、相手を説得(あるいは自分で自分を説得)し、積極的に賛同させる(する)ということがおこってしまうのです。
宗教団体もこの手口の変形を使いまくっていますね。

頭で考えることと心で感じること

・コミットメントが効果的に自己イメージに影響を及ぼすために
①「具体的な行動をさせろ」
②「公衆の目にさらせ」
③「努力を要することをさせろ(せっかくここまで労力やお金を使ったんだから……)」
④「自分の意思で選ばせよ(錯覚させよ)」
の条件を満たすことが必要。

行動のもつ魔術的な力
・人の本当の感情や信念は、言葉からではなく行動から分かります。ある宗教の教義は聖典の言葉ではなく、具体的な行動からわかる。言っていることとやっていることがまったく違っているのにそれを意識させないようにするのが宗教。
そしてある行動をすると人はそれが自分がしたいことだと思いがちです。自己イメージが将来の行動を起こさせ、それが新たな自己イメージを強化するのです。捕虜が収容所で一貫した行動をするように捕虜たちの経験を管理することで、協力してくれるようになり、協力してくれた結果、裏切ったことになるのです。

・一貫性の罠の強化の為に、意見を口で言わせるだけでなく(録音して聞かせたりラジオやテレビで流したりはしたでしょうが何よりも)、意見を文字で書かせて物理的に固定化することで「あのときお前はこう書いたじゃないか!」と物的証拠を突きつけることができます。一方的に思想を聞かせたり意見を口頭で述べさせるだけでは不十分なのです。
口約束ではなく文字約束させるのです。自主的に書くことを拒否されたら、譲歩の圧力を利用して、なら答えはもうあるからそれを写すだけでいいよ、とより小さな要求を通せばいいのです。「害のない(ように思える)譲歩」でどんどん強化していく。
しかも、「こいつはこれを書いたんだぞ!」と公表すれば、受け手の大半は、意見を文字で書く程だから本当にそう思っているんだろうなと思ってくれます。そして罠にかかった捕虜は本来の敵に味方した方が良いと判断するでしょう。孤立よりはましです。
しかも、行動を含むコミットメントをすると、内側からは自己イメージを行動に合わせようとする圧力がかかり、外側からは他者が自分に対して抱いているイメージに自己イメージを合わせようとする圧力、つまり二重の圧力、内憂外患、現象が発生します。
コミットメントするための労力が大きければ大きいほど=やり遂げた感が強いほど、自己に対する影響力が強くなり、ますます逃れられません。

・書くことには魔術的な力(ロゴスの呪い)がありますから、あるブラック企業が社畜を辞めさせないために、目標を設定させ、目標を「手書きで」書きとめさせ「音読させて皆に発表させ」「皆に拍手させ」さればいいのです。とにかく相手に自分で書かせます。契約書を販売員ではなく、お客様に書かせます。そうするとクーリングオフ制度の力を弱められます。推奨文コンテストを行わせることで、人は自分で書いたことを信じるようになるという魔術を経験させなさい。
(誤字脱字や文法間違いなどがないか見直すのでますます何回も頭に刷り込まれます。入試問題も偏っていますよ)

公衆の目
・意見を書かせることで、その内容を自分の意見だと思っていなくても、本当の個人的変化を引き起こるうえに、文字の性質上、他人と簡単に共有でき公表できます。コミットメントの公開(パブリック・コミットメント)はコミットメントを他人の目によって強めます。他人に見えるような形で自分の立場を明確にすると、一貫した人間に「見せよう」とするので、その立場を維持しようとする気持ちがその人の中に強く生じます。個人的に一貫していることは非常に望ましい性格特性であり、合理的で、理性的で、誠実で信頼できる人だと他人はみなすからです。それもほぼ自動的に。
逆に、一貫していない人は、ほぼ自動的に、優柔不断で軟弱で軽はずみで浅慮で不誠実で不安定で自分というものを確立していないと判断されてしまいます。自分の体裁の為に立場をパブリックなものにするほどにその立場を今更変えられなくなるのです。
紙に書いて周囲に宣言することは有効で、禁煙や勉強などにも使えます。

努力の後に続くもの
・チケットの料金をわざと書かないコンサートの宣伝。興行会社は、コンサートに行く可能性のある人々が、売り場に出かけたり電話をかける「前よりも、逆に後に(具体的行動の後に=労力をかけた後に)」チケットを買う気になるからです。

・軍隊の過酷な新兵訓練や、過激なイニシエーション(通過儀礼)やフラタニティ (Fraternity。友愛連帯結社)への残酷な参入儀式は、連帯意識を強める為と、一部しか合格できない=希少性=選民意識を与える為。加入儀礼の厳しさが、集団に対する新加入者のコミットメントを著しく強めるのです。他の集団と差別化して自らの集団の連帯意識を持続させる(排他的になる)ことに腐心する集団では苦難を要求する加入儀礼は簡単にはなくならないでしょう。犯罪の一部に加担させて抜けられなくする手口もありますね。

自分で決めたこと
・自分の意思で行ったコミットメントであることが一番重要なので、多大な報酬を与えてはいけません。見返り目的だと、相手に責任転嫁することで自分の意志だと意識しにくくなるからです。しかし、たいしたことない景品(報酬)にすれば、自分の意志で行ったと参加者が認めますから、責任を自分で負わせることができます。「俺は金が欲しかったんだ~」といった言い訳ができないようにするわけです。中国軍がアメリカ兵捕虜にさせたエッセイコンテストの景品も大したものではなかったし、フラタニティの加入儀礼は地域サービス、社会奉仕ではないことに注目して下さい。そして、ささやかな報酬でも、返報性のルールが働く=集団に貢献しないといけない義務感、が生じることも注目ポイントです。

・人は外部から強い圧力を受け「ず」に(意識さえされなければよい)ある好意をすることを選択(作られ限られたものだとしても)するとその行為の責任は自分にあると認めるようになります。だから、子育てにおいて、子供に本心からやってやってほしい、そう願っていることをさせたいなら、決して魅力的なご褒美で釣ったり、強く脅してはいけません。ご褒美なしだとやらないし、隠れてやればいいやと思うからです。

支えとなる脚をつくる
・一度コミットメントがなされる(レールが敷かれる)と、もし後で最初にコミットメントをしたときの理由(=条件。レールの補強あるいはレールそれ自体)がなくなっても、人は心の中で代わりの理由を新しく作り出すことで同じ既になくなったレールと同じルートを通ります。
例えば、一度公共精神に溢れる市民だという方向に自己イメージを変えるような行動をさせられた人は、自動的に公共精神溢れる見方や思考になり、公共精神溢れる行動をとり続けるでしょう。以前は馬の耳に念仏だった地域サービスの価値に関する演説が、素晴らしい名演説に変わったりするのです。

・承諾誘導の専門家は、一度生じた変化を強化する為に大きな労力を払い続ける必要はなく、レールさえ作っておけば、一貫性を保とうとする強制力が勝手にやってくれます。
一般的に言うと、自分の信念体系の中で、一貫性を保とうとする欲求がある為に、公共精神溢れる行動をするコミットメントを形成した人は公共精神に溢れた行動をとることが正しい選択だったと確信しようとします。自分が正しいと確信する為に、勝手に記憶を都合よく改竄したり、解釈を変えることで自分の過去への認識を自分で操作し、新たな合理化の理由をどんどん作っていき、一貫性を維持し続けようとします。本来の理由がなくなっても続くのです。

・ローボール・テクニック=「与えておいて(さりげなく)取り上げる戦略」
=承諾先取り法(特典除去法)
=まず有利な条件を提示して承諾させる
→上手いことその有利な条件(売り手にとっては不利な条件)を買い手に判りにくく取り除く
→「承諾したこと自体」を一貫させようとするので、有利な条件がなくなっても承諾したままにしてしまう。
(始めから有利な条件がないなら断り安いが、一度承諾した後で有利が条件が取り除かれた場合、結局は有利な条件なしで売られたことになる点では同じだが断りにくさが段違い)

※ローボール
①容易に手に届く低く投げられたボール=最初に出されるうまみのある条件
②うまみを取り除く行為自体

※※かなり重要でかつそこまで知られていないと思いますので、言い換えた表現を多数記述して定着しやすくしてみます。本書は言い換えにより、機械的表現の反復を避けており、かつ判り易いです。

有利な条件を提示して、喜んで買うという決定を誘い出し、そして、決定後から契約完了までの間に、もともとあった有利な購買条件を巧みに取り除いてしまうことで売る側にとっては不利な条件をなくしつつ、買い手の購入決定の姿勢は一貫させたままにする為に、最初の決定を支えてくれる強力な正当化の為の脚を沢山を作り出しておくのです。脚が数本なくなっても大丈夫なようにするのです。
お客は、自分自身の選択が正しいと肯定してくれる他の優れた理由によって慰められ、時には幸福感さえ味わうことになりますから、損失は取るに足らないものになってしまうのです。お客が、最初に自分が選択をしなければ、自身の決定を正当化する理由の製造工場に自分自身が改造されてしまったと気づくことはないでしょう。気づいてもオーナーは自分だと思い込むでしょう。
(「ユダヤ」は財務担当であって、オーナーの「キリスト」が使役する肉壁に過ぎない、ことを想起しました。カルト製造工場キリスト教)
↑この鉤括弧内の記述に賛同するか反対するか保留するかの判断は、その直前の記述に対するあなたの反応がプラスかマイナスかによってかなりの影響を受けます。たとえ前述とまったく無関係な中身でも影響を受けます。
重要な決定をするコミットメント引き出すような上手い話を持ちかけておいて、次に、好ましくない条件を付け加えるのです(第一印象をよくするとそれに引きずられる)。状況が変わって取引が不利になっても相手を取引に固執させるのです。

・ローボールテクニックにより不利な選択で人を満足させることができます。特に悪い選択肢しか提供できない人はこの「与えておいて取り上げる戦略」特に使います。

公共の利益のために
・省エネに同意した家族は公共精神に溢れている市民として新聞に公表する報酬を与えた後で、その報酬をなくしても、省エネを実践し続けるように、詐欺以外でも(省エネ詐欺もあるけどね)コミットメントを利用した承諾誘導のテクニックは使えます。特に切っ掛けを与えるのに実に有効です。あとは勝手に続ける理由を作ってくれます。


防衛法
原則、一貫性は良いもので不可欠なものであるのですが、避けた方がよい種類の一貫性=詐欺目的などもあることを自覚した上で、
胃から送られるサイン
心の奥底からのサイン
に従い、かつ、「時を遡れるならもう一度同じ選択をするか」「理由があるから決定したのか。決定したから理由を後から作り出したのか」と問うべきです。

第4章 社会的証明――真実は私たちに
みんなが同じように考えるときは、誰も深く考えていないときである
――ウォルター・リップマン”
古代ギリシャでは全体一致は無効。反対者が必須

・テレビのお笑い番組で録音笑いを使用すると、ネタがつまらなかったときでも面白かったと認識されやすいから、批判されようがやります。

社会的証明の原理
社会的証明の原理=他人があることを正しいと考えているならそのことは正しいと判断してしまう、どうしようもない程に無意識に反射的に、(特に自分に似た)他人(多人数だと一層強力)の影響を受けてしまう原理。
特に状況が曖昧だったり、自分に知識がない事柄には、人は他人が何を正しいと考えているかにもとづいて、物事が正しいかどうかを判断する傾向が強くなり、集団的無知=人は集まると馬鹿になる(文殊の知恵が出るのは三人ぐらいまで)、が発生。

他者がもたらす力
・バーテンダーはよく夜会が始まる「前に」あらかじめチップ入れに見せ金を入れておきます。教会や募金業者もあらかじめお金をある程度入れておきます。時々協力者(ある程度の人数が集まっている)が入れる場面を多くの人に見せます。そして寄付してくれた人の名前を読みあげて称えます。
行列のできる店は、行列を作らせている店かもしれません。それでも人が多い=良くて信頼できる、とどうしても反応してしまいます。少なくとも興味を持ってしまいます。
福音主義の宣教師(だけに限らず宗教家は)は聴衆の中にサクラをまいておきます。

・犬を怖がる保育園児が犬を怖がらないようにさせる為に、小さな男の子が犬と楽しそうに遊んでいる場面(肉眼でなくて映画などでも可)を一日に二十分間だけ見せたところ、劇的に改善しました。
孤立していた子供に、孤立していた子供が集団の中に入って交流する話を見せると、改善されました。

大洪水の後に
・あまたの宗教が(特に世界が終わると)預言し、予言を外してきました。歴史は、予言が外れたと判ると、解散するどころかしばしば逆に信仰を強めるようになります。そして熱烈に活動した結果、以前よりも強力な集団になる例があります。

・「この世の終わり(終末)」を信じる、ゾロアスター教からのパクリあるいはキリスト教からのパクリ教団への信者を偽装しての潜入調査が行われました。信仰体系の多くは異星に住む生命体からのメッセージを自動書記(笑)するかたちで形成されたものです。
大洪水が起こって世界が滅ぶ預言がなされましたが、この教団「だけ」は洪水前に宇宙人が信者たちを円盤で安全なところ、恐らく他の惑星に運んでくれるそうです(ギルガメッシュ叙事詩を盗作したノアの方舟のパクリ。神を宇宙人に変えただけ)。
救助の際の合言葉を練習したり、なぜだか知りませんが「極めて危険」なので金属をまったく身につけないようにしたりしました。信者たちはどうせ世界が滅ぶからと仕事や勉学をやめ、金も時間もすべて教団活動につぎ込みましたので、もはや後戻りできないと、強力すぎるコミットメントの圧力が働きました(だからカルトからは抜けられない)。
また、信者の家族などの外部から糾弾されることで、共通の敵ができましたのでますます絆を強めました(だから仲違いさせて内部分裂させるのが有効なのです。外側から攻めると逆に団結されてしまう)。
活動したといっても、世界の終わりを広める行動は驚くほど少なかったのです。改宗者を求めるなど積極的な布教活動をせず、たとえインタヴューされてもノーコメントと答えたりしたことから、自分達「だけ」助かればいいというカルトの本音が見えます。
いよいよ滅亡の日、円盤にはどんな金属も持ち込まないという訓戒を守り、信者は自分たちの衣服からすべての金属部分をはぎ取りました。
そして潜入した研究者がスサマジイことをやらかします。どうみてもわざとなのですが、ズボンからジッパーを外し忘れていた、という一言を滅亡の時間である零時より二十五分前に言ったのです。そうするとグループは狂乱しパニック状態になり、大急ぎで言った人の金属部分が切り取られました。
そして預言の時間が来ても、そして過ぎても何も起きず、四時間程経過した後で、自動書記担当のキーチが、「小さなグループが一晩中まんじりともせず多くの光明を投げかけたので、神は世界を破滅から救ったのです」と自動で(嘘だろ)書記する(この記述だとあなたの団体だと特定できませんよね)と、メンバーの一人はそのまま出て行ってしまい、二度と戻っては来ませんでした(まともな反応ですね)。
そして、今度は、我々のお陰で世界は救われたと公表せよという自動書記をして、各種メディアに自分達のお陰で世界は救われたとどんどん広めだしたのです。また、改宗しそうな人への態度が一変し、無視も追い返しもしなくなり、熱心に丁寧に改宗させようとするようになりました。メンバーたちが自分の信仰を宣伝する気になったのは、以前の確信が強固だったからではなく、不確実さが心の中に浸食してきたからであり、他者の承認だけでなく自分自身が納得する為に、自分に言い聞かせるように他者に熱心に話す(実は自分自身を説得しているのです)のです。自己説得と自己洗脳とセルフマインドコントロール。
潜入捜査した研究者はともかく、信者はあまりにも多くのものを犠牲にしており、後戻りできないところまで来ていましたから、とてもではありませんが信念が崩れるのを受け入れられません。自分の人生の意味が失われる恐怖から逃れる為なら何でもやるのが人間です。物理的な現実からの無情な打撃、物理的証明による否定――円盤は来ないし、宇宙人は来ないし、洪水も来ない――に対抗するために社会的証明という別の形での証明を必要としたのです(でもこの場合はグループ外の人は通常は反証にしかならないでしょう)。
秘密主義の陰謀者は熱心な伝道者に変わった理由、それは公表や改宗への努力は(改宗してくれる人がいれば、その人は教義を肯定してくれたことになりますから)、最後に残された頼みの綱だったのです。大多数の嘲笑や軽蔑すら軽いと思えるほどに危機的だったのです。

“確信させよ、されば汝も確信せん!”p.208
=他人が確信すれば、自分の確信が肯定されて確信の度合いが更に強まる。


死因は……不明(確なこと)
・人は判断基準や知識がなくて自分自身に確信が持てないとき、社会的証明を利用しようとしますので、曖昧な状況のもとでは特に、他の人が何をしているのかを知ろうとする傾向が――他人の真似をしようとする人が集まることになる――強くなり、集合的無知
=他人の動向を探る人ばかりになり馬鹿になる現象を生じさせ、羊飼いに簡単に扇動される事態が生じます。羊飼いなしでも悲劇は生じることがあります。大勢の傍観者がいるのに誰も助けなかったせいで死んだ事例があるからです。大勢の傍観者がいるせいで自分に責任があると思えず、緊急性があると思えないからであり、もし被害者がそこのあなただとか多少でも具体的な指名を言いつつ助けを求めていれば助かっていたかもしれません。
集合的無知の状態では、誰も関心を払っていないのだから悪いことは起こっていないと判断してしまいます。やがて、危険がある点まで高まると、そのときになったやっと反応「しようと」する=反応した人の真似をしようとする、のです。

科学的研究
・緊急事態においては、人数が多いから安全だとは限りません。人は自分の目撃している事件が緊急事態なのかどうか分からないとき、傍観者が一人でいるとき(責任が強い)の方が集団でいるとき(どうせ他の人がいるだろう)よりも被災者をよく助けるでしょう。特にお互いが初対面の場合には。

あなた自身が犠牲者にならないために
・人が集団になると援助をしなくなるのは、彼らが不親切だからでは「なく」、「確信が持てず、あなた自身に責任があると思えない」からだということを認識するのが重要で、助けを求めるときもそれを考慮して具体的にかつある程度の人数にあてはまることを言うべきです。行動する責任がこの自分にあるのであって他の人じゃない、他の人に責任転嫁してはいけないと思わせるのです。緊急事態であることと、正にあなた個人に責任があると思ってもらうために、「助けて!そこのそうあなた!~を着ている人!」などと群衆から一人の人間を分離するのです。責任の不確かさを低減し、助けが必要だとできるだけ正確に言うのですできれば大声で。

私のまねをしなさい……サルのように
社会的証明の原理が特に強く働く条件
①不確かさ(自分の行動に自身が持てない)
②類似性(参考にする他者が自分と似ている場合、つまりは一種の自分の行動を参考にする)の二つであり、これこそが、宣伝で必ずしも有名人ではなく一般人(不自然な自然、特殊な普通、プロの素人)を起用する場合がある理由の一つです(出演料の問題などもありますが)。

・浮き輪が手放せない子供に浮き輪を手放せさせたのは、その子と同じ年齢の子が浮き輪なしで泳げることを目の当たりにして、自分もきっとできる、できるに決まっていると確信したから。年上の人がいくら言ってもできなかったことを、その子に似た子がやすやすとできるようにしてしまったのです。

死に至るサルまね
・新聞の一面記事に自殺報道があると、それを見て自殺をする人が増え、なんと飛行機事故すら増えます(いじめ報道はいじめを増やし得るのです)。一人だけの自殺の新聞記事の後は一人の事故死の件数だけが増加し、殺人が絡む自殺が報道された後は多数の死者が出る惨事だけが増加するそうです。一人が死ねば一人事故死し、自殺に殺人が加わり複数人が死ねば、複数人が死ぬ事故が増えるそうです。
これらの現象を説明する説が、「ウェルテル効果」=自分に似た人(架空の人物でも可)の自殺を真似をする現象、と呼ばれ、メーソンメンバーのゲーテの『若きウェルテルの悩み』(Die Leiden des jungen Werthers)が若者を中心に熱狂的な読者が集まり、主人公ウェルテル風の服装や話し方が流行し、また作品の影響で青年の自殺者が急増、模倣自殺(あまりにも実際の青年の心情を再現しすぎていたせいでしょう)するといった社会現象を起こし、いくつかの国では発禁処分になるほどだったことから来ています(※)。
しかもなんと、若い人が自殺すると、若い人が事故を起こし、老人が自殺すると老人が事故を起こし易くなるそうです。また、暴力行為が広く報道されると模倣犯が増えて殺人事件発生率が増えるそうです。毒物混入事件の後では実際に毒物や異物混入事件が相次いだりします。
自殺記事の当日およびその前後の日における事故死の数の変動に関するグラフによると、報道後の三日から四日後が最も危険です。その後はしばらく減りますが、後にもう一つのピークがやってきます(二度目のピークは、商業用飛行機だと七日目、自家用だと八日目、自動車事故だと九日目)。そして十一日までにウェルテル効果は消失します
(模倣的な自己破壊を事故に偽装しようとする人々は、恐らくは勇気を奮い起す為に計画を立てるので実行までにある程度の期間を要するからだろう。大事件の三日から四日後あたりまでは旅行は避けるべき)。
となると、事故や自殺や他殺、それもセンセーショナルなもの、が起こった際には十一日間、特に三日から四日ほどのあいだは特に気を付けるべきだということです。著者は、手帳に書き込むことで自分の行動をより慎重になるようにしています。
十代の自殺を減らすための番組が社会性の原理により自殺を逆に増加させるかもしれないので、作り手は細心の注意が必要ですし、親も気を付けるべきです。

※本で自殺させるとはさすがは後の結社員ですね。ロゴス=言葉による操作。1780年の31歳の時、フランクフルトのロッジにてフリーメイソン(理性を崇めて科学研究していたので理性と科学が嫌いなカトリックが弾圧)に入会しましたので、1774年の『若きウェルテルの悩み』の出版時点ではまだ結社メンバーではありません。『ファウスト』に着手し始めたのはこの頃だそうですが、第一部は1808年、第二部はゲーテの死の翌年1833年に発表されたので、メーソンの影響が見られるそうです。

サルが住む島
・ガイアナのジョーンズ・タウンでの集団自殺には、社会的証明の原理が強く影響していて、隔離された状況だと周りが信者だらけ(信仰が同じはず=共通点あり=真似し従い易い)で、しかも修正する外部がないことが従順な自殺を促したのです。

防衛法
人は大抵の場合、社会的証明が提供してくれる情報に対して、防衛態勢を取りたがらないのは大抵の場合は正しいからで、
自動的な行動に気をつける
ことが必要です。
社会的証拠が意図的に歪められて提供されていることが分かった場合は、「自動操縦を切れ」と自分に命令すればよいのです。

よく見渡すこと
・コマーシャルに登場する消費者は「火星からの消費者」(放射線で死なない不思議)でありあくまで架空の人物です。人間は簡単に操られてしまうし能力は有限なので、社会的証明は完全ではありえませんし、宣伝の性質上(宣伝以外でも)、過度に信用してはいけません。

・①多くの人々が同じことをしていると、私たちは自分「だけ」が知らないなにかを彼らが知っているに違いない(希少なものは価値があるから手に入れたいの原則も働いています)と思ってしまう。
②特に自分で確信が持てない時、群衆の集合的智識(無知)を過度に信用していまい、誤りだと気づきにくい。
③ある状況において不慣れで不確かな気持ちを持っていて、どう行動するのがベストか知るために自分以外に手がかりを求めないといけない人程罠にかかってしまう。

第5章 好意――優しい泥棒
法廷弁護士の最も大切な仕事は、依頼人が陪審員から好かれるようにすることである
――クラレンス・ダロウ“

・ねずみ講、マルチ商法がえげつないのは、見知らぬセールスマンではなく、知人や友人が売り込みをするので断りにくい点です。実は、見知らぬセールスマンが知人や友人の名前を出すだけでも断り難くなります。知人や友人が実際にこの場にいなくても強力な効果を発揮するのです。「~さんからあなたを訪問するように言われて来ました」「友人の誰誰さんが、わずかな時間をこの人に割いてくれればきっと得するよ、おっしゃっていましたよ」などと有人の名前を告げると、友人に頼まれたように錯覚し、友人の頼みですから断れないのです。

友達になるのは、影響を及ぼすため
“世界一のセールスマンと呼ばれる男がいる。なんと12年連続でギネスブックに認定されたと言う。その世界一のセールスマンの名は、ジョー・ジラード。ご存知だろうか。1928年生まれだからすでに80歳を越えている。ギネスブックに載ったのは、1966年から1978年の間であり、すでに40年前のことだ。(中略) 1日最高18台。1ヶ月最高174台。1年最高1,425台。1日平均6台。15年間で通算13,001台の自動車(新車)を販売し、その記録は今もなお破られてはいないと言う。(中略) その本物の、世界一のセールスマン、ジョー・ジラードが著書の中で、「セールスはスパイゲームだ。誰かに何かを売ろうと思ったら、その人に関して役に立つと思われるあらゆる情報を収集することだ。」「本物の戦争には必ず双方にスパイがいて、それぞれが敵の狙いを探っている。セールスでは、これに似た行為を一般に、「顧客の絞り込み」と呼んでいる。」と喝破している。
(中略)
 作れば売れ、売れれば儲かる、という時代は終わった。売れるものを作らなければならないし、儲かるように売らなければならない。そのためには顧客のニーズを汲み取り、斟酌して、先回りする諜報力が必要だ。競合の動きを察知し、その意図を読み、有利にビジネスを進める智恵が求められる。そうした活動をする部門が営業部門であり、営業マンは現代の間諜である。”
世界一のセールスマン
http://blog.livedoor.jp/niconsul/archives/3495849.html

あなたを好きになるのはなぜ? その理由を考えてみよう
外見の魅力
人は、外見=見た目の良い人は中身も才能、親切心、誠実さ、知性といった望ましい特徴を持っている良い人だと無意識のうちに自動的にみなしてしまいます。ハロー効果=良い特徴があるならば他の要素も良いに違いないと思ってしまう、を詐欺師は巧みに利用します。(特に見た目の良い)女性や子連れで(複数人で)布教するのは、相手の警戒心を解いて、ハロー効果を発動させやすくするためです。

・外見の良い人はそうでない人に比べて裁判で有罪になりにくく、雇用されやすく、高い給料を得やすいのです。視覚が発達している生物が見た目重視なのは当然です。

類似性
・人は自分に似ている人を好みます。似ているのは顔や体型や服装などの外見に限らず、意見、パーソナリティー特性、経歴、ライフスタイルなど何でもよいです。自分に似ている人は良い人だ原則を使用して、外見でわからないものをでっちあげて偽の共通性を作って要求を通そうとする(詐)技術(詐欺 術)があります。
わずかな類似性でさえ効果があり、見せかけの類似性は簡単にでっちあげられますので、「あなたとよく似ているますね、私もなんですよ」と話す要請者には特に注意すべきです。自分とよく似ている「ように思える」人、特に販売員に注意です。多くの販売トレーニングのプログラムは、客の姿勢、雰囲気、話し方を鏡のようにコピーして相手に合わせないといけない、としています。

お世辞
・人を褒める言葉は、「それがお世辞かもしれないと受け手が分かっていても」、好意を生じさせやすい。

・片思いが両想いになる理由の一つは、誰かが自分のことを好きだという情報は、お返しとしての好意と行為(返報性)と、自発的な承諾を生みだす魔法の呪文、マジックワードなのです。

・前述のジョー・ジラードは毎月、一万三千人以上のお得意さん一人一人に、「あなたが好きです」という常に同じメッセージを送っていたそうです(日本語だと「好きです」を直球で書くのは良くないでしょう)。ジョー「挨拶状には何もいらないんですよ。自分の名前以外には何もね。私がお客様に行為を感じているということを伝えるだけでいいんです」。人間は、目出度くないことに、御目出度い程にお世辞に騙され易い存在であり、操作する意図が明白でないならば、時には明白なときでさえ、効果があるのです。
無償の愛を強要するのだ!愛のお世辞によって!

接触と協同
・人はよく知っているものに対して好意を感じます。
人は自分と異なるグループに所属している人と、単に関わっただけでは好意を抱きにくいどころかむしろ嫌悪感を増大させかねませんが、共通の目的を掲げて協力して何かを為した場合には好意を持ちやすいです。

敵を作って一致団結!呉越同舟は万人共通! 集団的無知を利用せよ!
については、過去記事↓をご参照下さい。お願いします。
“宇宙人も環境問題も、目的は外的要因による危機を演出して、人間という種が集団で同じ行動を取る(団結)ようにしてコントロールするためのものです。
人間は一人一人よりも集団である方が操り易いですから。
人は多く集まると一人のときより馬鹿になります。“
共通の敵を作って大衆操作~キリスト教は支配の為に悪魔もスピリチュアルもレプティリアンも作った。小林泰三『ΑΩ(アルファ・オメガ)―超空想科学怪奇譚』~
http://yomenainickname.blog.fc2.com/blog-entry-6.html

夏休みはキャンプへ
・ある種の悪意を作るのは簡単。少年たちを二つの住居に分けるだけで「我々 VS 彼ら」という集団間の感情を作りだします。そして、少年的にそれぞれ自分でチーム名を決めさせることで、対抗意識を更に高めます。集団度とにわけてしばらく自分の集団の活動に参加させた後で、双方を一緒にさせ、競争心が持続するように煽りたてるろ、憎しみ合う二集団の出来上がりです。もはやこの二集団は接触回数が増えても好意は発生しません。
今度はそれを解消する実験を開始します。集団同士で競争すると全員の利益を損ねてしまいますので、今度は協力すればお互いの利益になる状況を作り出すことで、共通の課題を解決す為に団結せざるをえなくさせることで、著しく二集団間の好意が醸成されました。

“単純接触効果(たんじゅんせっしょくこうか)は、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果。1968年、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが論文にまとめ知られるようになった。
ザイアンスの単純接触効果、ザイアンスの法則とも呼ばれる。
概要[編集]
何度も見たり、聞いたりすると、次第によい感情が起こるようになってくる。たとえば、よく会う人や、何度も聞いている音楽は、好きになっていく。これは、見たり聞いたりすることで作られる潜在記憶が、印象評価に誤って帰属されるという、知覚的流暢性誤帰属説で説明されている。また、潜在学習や概念形成といったはたらきもかかわっているとされる。

図形や、漢字、衣服、味やにおいなど、いろいろなものに対して起こる。広告の効果も、単純接触効果によるところが大きい。CMでの露出が多いほど単純接触効果が起きて、よい商品だと思ったり欲しくなったりするのである。”
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%98%E7%B4%94%E6%8E%A5%E8%A7%A6%E5%8A%B9%E6%9E%9C
毎日会って、挨拶するだけで好意が生まれるってことです。挨拶こそ魔法。

学校へ戻って
・協同活動によって好意を生み出すことは学校での差別廃止に利用できるのですが、逆に悪化しうるのが難しいです。一つの策としてジグソー技法というものがあり、生徒たちが試験範囲を一緒に勉強させる為に、生徒たちをいくつかの協力グループに分け、それぞれの生徒には試験に合格するのに必要な情報の一部分(ジグソーパズルの一ピース)しか与えないことで教え合いを促し助け合わせる技法です。良い成績の為には一人一人が他の全ての人を必要とするのです。

・販売員が買い手の味方になって、値引きを求めて上司と「闘う」販売技術があります。そもそも売り手は値引きの限度額を知っていることが多いのでみせかけです。そして、疲れた面持ちで客のために勝ちとった価格=最初から決めていた価格、を提示するのです。

・優しい啓示と恐い啓示 もとい、「優しい刑事と恐い刑事」はコントラストの原理や返報性(飲み物を買ってやる)を利用した好意の成立を利用して、自白などを引き出します。

条件づけと連合
・無関係なのに並び立つと関係があるようにみなしてしまいます。人間には、不快な情報をもたらす人を嫌う傾向があります。たとえ、その人が悪い知らせの原因ではないとしてもです。今なら天気予報官、昔なら戦争の結果を伝える勅使(負けなら殺され、勝ちなら豪遊)。だから有名人が利用されるのですし、イメージアップに大金をつぎ込むのです。

パブロフの名前はベルを鳴らすか?
・食事しながらお願いは基本。
ランチョン・テクニック=人は食事中(或る程度おいしくないと駄目)に関わりのあった人や物をより好きになる、ことを利用する為に(返報性のルールが発動)、寄付や努力を求めるスピーチやアピールは食事前でなく食事中か食事後に行われます。食事と内容に直接の関係がなく、単に同じ時間帯だっただけで好意や嫌悪感が生まれてしまいます。
じゃあ、嫌いな科目は好きなものを飲み食いしながらしたらいいのですね。ある科目が嫌いなのは単に特に初めて教わった教師が嫌いだったから、だとかが理由だったりしますからね。

ニュース・天気予報からスポーツの世界へ
・人がコンテストやスポーツの試合を見るときに自分と共通点のある人やチームを応援するのは、その人やチームの勝利が「自分の」優位性の証明になるからです。相手が尊敬する人と同じ出身だと言うだけで相手の「自分への」尊敬を勝ち取れたりするのです。

防衛法
は、「本来あるべき程度よりも余計で不当な(関係ないものを並列したり)」承諾誘導の専門家を好きになっていると感じたときは注意して、利益それ自体を考えることに集中ことです。

第6章 権威――導かれる服従
有名なミルグラムの心理学の実験。「教師」役の参加者は「生徒」役の参加者が単語を正しく覚えているか試し、間違えると電気ショックで罰を与えます。「生徒」役の参加者が間違うたび、電気ショックの電圧は高くなっていくようにします。実験が始まり、「生徒」役の参加者が電気ショックに苦しんで、もう実験をやめてくれと懇願しても、「教師」役の参加者は電気ショックを与えるのをやめなかったという衝撃的な実験です。
権威のもつ影響力の強さ
はすさまじいです。ネタばらしすると、この実験の「生徒」役の参加者はサクラで、実際には電気ショックは与えられていませんでした。「教師」役の参加者は電気ショックを与えるのをやめたがったが、実験を担当している研究者が継続するよう指示したのでやめることができなかったのは権威に服従したからです。

盲目的な服従のもつ魅力と危険性
・権威ある者は多く場合は知恵者であるから、権威に対して自動的に従うことは多くの場合価値があります。が、権威者が間違いを犯した場合にも疑問を持つことなく盲従してしまう可能性があるという問題があります。旧約におけるアブラハムへの試練は神による服従のテストなのです。看護士が医者の処方がおかしいと指摘しないように。
人間のこの性質はサルから受け継いだのでしょう。上下関係がはっきりしているサルの集団では、もし有益な発明が最初に高地位の個体に与えられなければ、集団内に速やかに広がっていくことはありません。低地位の個体にまず伝えると広まりません。

内容よりも姿形が重要
・本当の権威でなくとも、権威があるように見えさえすれば効果があります。
①肩書
大きさの知覚と地位の関係は深いです。人は額面の高い硬貨の大きさを過大視する傾向があります。すべてのカードが同じ大きさでも書かれている数字で大きさが違って見えてしまうように、自分にとっての重要性が一役買っています。動物は体を大きく見せて威嚇します。体が大きい=強い=良い。地位が高いと、実際より身長が高く見られやすいです。男は背が高い程良く、女は男より小さくあるべきなどいろいろ当てはまることがあります。
②服装
警官や警備員の制服や、仕立てのよいスーツなどは特に効果が高いです。
③装飾品
宝石のような装飾品や自動車なども、衣服と同様に効果がある。

本当に権威のある権威
・権威者が影響を及ぼしていると思われる状況に遭遇した場合、最初に「この権威者は本当に専門家なのだろうか」と自問し、偽物かどうかのチェックをしましょう。
ウラのある誠実さ
・その権威者が本当の専門家であると判断できたら、次に「この専門家は、どの程度誠実なのだろうか」と自問しましょう。多少その人にとって不利益なことを言う専門家は信用できるとみなされますから、承諾誘導の実践家は、自分が誠実であると思わせるために自分の利益に少し反したことをわざと言うことがあるので気をつけないといけません。
ある研究によると、大手企業の人事部長に送る推薦状に、就職志願者について一つだけお世辞抜きの厳しい評価を書き、それ以外は全体的に肯定的な意見を事細かに書いた場合、志願者にとって最も好ましい結果が得られたそうです。
良いニュースは悪いニュースよりも後で言いましょう。理想は、良いニュースから始め(良い第一印象を作る)、悪いニュースへ、そして最後に良いニュースで締めるです(良い余韻を残す)。

第7章 希少性――わずかなものについての法則
何かを愛するには、それを失う可能性を実感すればよい
――G・K・チェスタトン”
シャーロックホームズ第一作目で出てきた宗教の教会について著者は興味がなかったのに、その教会内に信者以外は入ることができない場所があると知ると、急にそこに行ってみたくなったのは、限定による特別感の制作によります。

少ないものがベスト 失うことはワースト
希少性の原理~手に入りにくくなるとその機会がより貴重なものに「思えて」くる。それが手に入るよりも「失う、チャンスを逃す」ことを嫌がる傾向。
実際に数が少ない=貴重=良い、ということが多数経験されてきたからでしょう。「貴重なミス」のある硬貨に高値がつくことがありますよね。電話に出てしまうのも、もう話ができないかもしれない、という「一回きりかも性」が強く働くから。がん検診などの医療検診を受けさせたいなら、得しますよよりも損しますよ、と言うべき。
買わなきゃ損損! であり  買えば得得! ではないのです。
同じくらいの価値がなら、それを獲得することよりも失うことを強調する方が強制力を加えられるのです。

数量を限定することの効果
・「生産中止になっていまして、また手に入るかどうかわかりません。そこのところをよくお考えいただいて、他の方に取られてしまわないうちにお買い求めになっておいた方がよろしいかと」
「これがなくなればそれっきり」
「もう二つしか残っていませんが、これがその一つです。あなたは運がいいですね。実はもう一つの方はちょっと分けありでしてね」
このような「数量限定」戦術は店では頻繁に見られます。
普通の客以上のその商品を試したり、説明書をめくってみたり、話し合ったりしている人は、その商品に興味を持っている証拠です。この客に近づいて、「このモデルがお気に召したようですが、ごもっともです。この品にしては破格のお値段になっているんです(さりげなく相手の鑑識眼を褒める)。ただ、申し訳ございませんが、ほんの二十分前に別のお客様にお売りしてしまったのです。確かそれが、私ども最後の品だったと思います(本当に最後の品かどうか客には調べるすべなし)」
そしてお客自身に本当に在庫がないのか聞かせるか、グルの別の店員に、あ、それならさっき見つかりましたけど、と言わせるのです。

時間の制限
・「独占・特別・公開・終了・間近・ラストチャンス・買うなら今だけ」
機会に「最終期限」を設けることで、希少性を生み出すことができ、今すぐ買い決心をしないと、後でもっと高い値段で買わざるをえなくなるか、二度と買えなくなるだろうと思わせます。

心理的リアクタンス
・心理的リアクタンス(反発・抵抗)理論
=自由な選択が制限されたり脅かされたりすると、自由を回復しようとする欲求によって、その自由(及びそれに結びつく物やサービス)を以前よりずっと欲するようになる。希少性が増大して、ある対象にこれまでのように接することができなくなると、以前よりその対象を望んだり所有しようとすることで妨害に反発(リアクト)するのです。
人の心理的リアクタンスの傾向は、自分自身を個人として認識するようになる「おそるべき二歳」の頃に生じ、具体的には「自由を求めて」親に反抗します(思春期の反抗期も)。

大人が示すリアクタンス――愛、銃、そして洗剤
・試練が多い程に燃える恋。「ロミオとジュリエット」は親に反対されなければ普通に分かれていたでしょう。人の心理的リアクタンスの傾向は生涯を通じて見られる。

検閲
・法律でも何でもいいから、禁止されると欲しくなるし、禁止されるという情報が出回っている時点でも(まだ禁止はされていない)欲しくなります。ある情報を得ることが禁じられると、人は禁じられる以前よりもその情報を求めるようになり、また、その情報に高い価値を見出すようになり、信憑性すら増してしまうのです。
別に検閲されていなくとも、情報の希少性さえ高ければ(独占情報! ここだけの話!)、そして希少性があると錯覚させれば、価値が高くなる。

最適の条件
新たに生じる希少性――貴重になったクッキーと市民の争い
・最初から少なかった場合より、たくさんあったものが少なくなった場合の方が、価値が高いと判断されやすい。前から少なかったものよりも、今少なくなったものがよい。

・新たに生じる希少性は、今まであったものが奪い取られたことでも生まれます。革命の担い手になりやすいのは、よりよい生活の味を幾分かは経験した人々なのです。フランス革命を起こして得をした層は、最下層の人々ではありませんでした。
というか理性と科学を悪魔として弾圧していたカトリックをメーソン(科学研究団体+カトリック以外の集団)が反逆して事件ですし最下層民ではありえません。
良い思いをしていてそれが取り上げられた時、人はすさまじく抵抗するのは既得権益層の反発(そこまでしなくてもいいんじゃと傍目から思う程の)を見ればわかります。きっと権益を手に入れた時はそこまで反応しなかったでしょうに。
アメリカの原住民を殺しまくった(アメリカ革命)時代、新大陸への入植者たちが西洋社会における最高の生活水準と最低の税を享受していたことに注目してください。多くの革命や暴動の前には、生活水準が次第に上昇するなかでそれが逆転(悪化)する状況があったのです。
最低のままよりも、少し良くなったあとで悪くなる方が人は嫌うのです。

あまり引用しない方針でまとめを作ろうとしたのですが、特別に(魔法の言葉)引用しておきます。
“革命に見られる顕著な歴史的パターンに一致して、アメリカの黒人たちは、進歩が始まる前よりも、長らく続いていた進歩が足踏みしたときに暴動を起こしやすくなったのです。このパターンは、支配者になろうとする人にとっては価値ある教訓となることでしょう。自由ということに関して言えば、それをしばらくの間でも与えることは、まったく与えないよりも危険であるということです。昔から抑圧されてきた集団の政治的・経済的地位を改善しようとする政府にとっての問題は、そうすることによって、その集団に以前はまったくなかった自由を確立させることにあります。そして、この<確立された>自由を手にしていることが難しくなってきたときに、そのしっぺ返しとして、とりわけ鮮やかな地獄絵が描かれることになるのです。”p.409-410 
<>は傍点の代役(このブログ形式ではルビや傍点が打てません)
つまり、革命を起こす側は、「わざと一時的に事態を悪化させればよい」のです。

・親子の関係にもあてはまります。気まぐれに特権を行使したり約束事を押し付ける親は、知らないうちに子供に自由を与えていることになり、反抗を招きます。人は、前から希少であったものよりも、新たに手に入り難くなったものを望ましいとみなすようになりますから、一貫性のない強制やしつけをする親は子供に信頼されず、反抗的(良い成長の為の反抗どころか悪い意味での反抗)になりやすいことを様々な研究が示しています(権威の利用により信憑性を高める話術)。子供が親の気まぐれで日によって異なった扱いを受け、その違いの言いを子供が理解していないと歪んでしまいます。理由を説明することは大事なのです(言わない方が良い場合もありますが)。子育てのも一貫性は必要なのです。
・日本テレビでもよく登場するP&G(※)がクーポンを殆ど使われていないからと廃止するが製品を安くすると発表すると、ほとんど使われてもいないクーポンを間違いなく使っていないであろう人々が激しく反発しました。

※プロクターアンドギャンブル社。御曹司フォスター・ギャンブルがスライブという暴露(笑)
=キリスト教が「ユダヤという西洋版えた・ひにん」(判定するのはバチカンだから自作自演)を使って悪行三昧(仏教用語)で、困ったら全部ユダヤのせいにするユダヤ陰謀論(キリスト教製品)を作ったなどといった周りを見れば(安息日の日曜日が休みで教会で結婚しキリスト教暦の日本)明白なことを隠すためのガス抜き映画を作ったところ。

“A会社はインチキ化粧品をうっていました。
でも、だんだんバレバレに。
こりゃやばいぞ。

A会社はB会社を設立。
資本金はすっかり移動済み。
Aの商品はでたらめですよーうちのほうがいいですよー。

Aのデタラメがばれ大騒ぎ。A倒産。
被害者が返還請求しようとも、倒産したので無理。


この自作自演やり逃げ商法が、資本主義を乗っ取ってるやつら。
欠陥原発作って儲けておいて、
何食わぬ顔で除染事業を受注して儲けている、
大成、鹿島、大林と霞ヶ関。
ぜーんぶ、やり口一緒♪w
遺伝子組み換え野菜、農薬散布はもうやめましょう!と叫んでいるのは、
遺伝子組み換え毒吐き菌農法に移行する手はずはもう完了。
主犯が何食わぬ顔で正義やってまーす。
一見、正義の主張をやってても、
そこがあさーーーーーーーーい。
ばれてますばれてますぅ。

で、この映画を作ったP&Gの御曹司。
そんな金あるなら、ケミカルナプキン被害者を、
救済しろよ、今すぐそんなもん、売るのやめろよw

うちの会社の製品、こんなに酷いんです!て映画作れよw”
できそこない映画THRIVE
http://kinokokumi.blog13.fc2.com/blog-entry-2876.html

希少なものを求める愚かな競争
・ある物の数が少なくなったときにそれが一層欲しくなるだけでなく、「それを求めて競争しているときに」(=自己洗脳)最も欲しくなるので、行列を捏造したりサクラを使って「餌の奪い合い」を煽りたてます。夕方以降に安くなる商品は、在庫をなくすだけではない目的があるのです。競売で買ったものに対して、なんでこんなに金を払ってしまったんだろうと思ってしまうものです。その商品を「買えなかった者が得をする」現象が発生します。


防衛法
としては、希少なものについて思慮深い決定をしなければならない場合には、自分がそれを「利用する」(手段)ことを欲しているのか、所有することを欲している(目的)のかをよく考えるとよいです。希少性があってもそれ自体が良いとは限りません。
わざと同じ時刻に客を集中させる(わざとダブルやトリプルブッキングをして、早く決めないとと思わせる)手口などに注意!
あなたはコレクター(所有自体が目的)ですか? 使うことが目的ですか?
機能が素晴らしいから? それとも「単に数が少ないから?」 調べられるなら調べましょう。数量限定・最終期限は本当にそうなの?
なんかデジタルタイマーでどんどん時間が減っていく演出をして物を売っている人がいて、今思えばぞっとしました。「この商品に出会えたあなたは運を見方につけた選ばれた人間です」と自信を持って告げれば効果抜群ですね。
希少性の原理は
①今までよりも更に希少になる(すでに制限よりも新たに制限)と一層強まる
②他人と競争(取り合い)になると更に強まる。

第8章 手っとり早い影響力――自動化された時代の原始的な承諾
原始的な自動性
・人は何か決定を下すとき利用可能な関連情報をすべて利用するわけではなく、「全体を代表するほんの一部の情報だけ」(多くの場合は上手くいくという経験論)で反応して行動します。自動的で無意識的ですから、そのシステムを知る者には利用されてしまうのです。

現代の自動性
はますます強まり、
近道は神聖なもの
=簡便法が一層便利になっています。
情報量があまりに増え過ぎたため、決定を下すときに状況全体を十分に考慮して分析することが少なくなり、多くの場合は上手くいく簡便反応によって問題に対処することはますます増加しております。忙しくさせて思考停止させる、労働を強制して疲れさせて考える力を奪って自動行動を増やすのは昔からであります。
簡便反応のルールをフェアに使っている者は敵ではなく、本当の敵は自然な状況では簡便反応の手がかりとなるはずの証拠を偽ったり捏造したり不正に提示したりする人々でありますから、本書の手法に触れた途端に拒否反応=自動的反応、はやめておきましょう。冷静さが大事。


おまけ
【名著】影響力の武器の要約。
何故やり手のセールスマンや新興宗教はあそこまで人を惹きつけることが出来るのか?~三分で読める【名著】影響力の武器~
http://togetter.com/li/234743?page=1
影響力の武器
http://usamita.com/chokin/column/column1.php
「影響力の武器」の“応用”と“防衛法”【悪用厳禁!】
http://matome.naver.jp/odai/2138982034533451101
【モテ】彼女が欲しい? よろしい、ならば『影響力の武器』だ!
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/51995149.html

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